相続と遺贈の違い

遺言

神奈川県大和市の相続・遺言専門行政書士の角田です。

遺贈って言葉ご存知ですか?「いぞう」と読みます。

相続と遺贈の違いについて説明していきます。

遺贈とは?

遺言により遺言者の財産を無償で譲渡することです。

遺贈には「特定遺贈」と「包括遺贈」の2種類あります。

特定遺贈・・・特定の財産を遺贈する。

例:○○市○○丁目○番○号の建物を遺贈する。という場合

包括遺贈・・・相続財産を割合で遺贈する。

例:相続財産の3分の1を遺贈する。という場合

包括遺贈の場合は、相続人そのものではないですが、相続人と同一の権利義務を有します。

相続人とともに遺産分割協議に参加することが可能になります。

特定遺贈の場合は遺産分割協議に参加はできません。できないというか、相続発生と同時に、特定の財産を取得するから、遺産分割協議をする必要がありません。

特定遺贈の場合は、受遺者(遺贈を受ける人)は、遺言者の死亡後いつでも、遺贈の放棄ができます。

包括遺贈の場合は、相続の放棄と同じように、家庭裁判所への申述が必要になります。

相続と遺贈の違い

一番大きな違いは、不動産の相続登記で現れます。

遺言で相続人の一人に特定の不動産を「遺贈する」との文言を用いると、相続登記が面倒になります。

これに対して相続人の一人に特定の不動産を「相続させる」との文言を用いると、相続登記が楽になります。

面倒や楽になると記載しましたが、専門的には共同申請か単独申請かという違いになります。

共同申請の場合、相続人全員の実印での押印と印鑑証明書が必要になります。

相続人が複数で遠方にいたり、高齢だったりすると、全員分集めるのに、時間と費用がかかってしまいます。

それに対して、単独申請の場合は相続人一人で申請が可能になりますので、とても楽な申請になります。

また遺贈による登記の場合に、遺言者の死亡時の住所が、登記簿上の住所を違う場合は、名義変更の手続きが必要になります。

登記名義人住所変更という登記を1件申請しないといけなくなります。

相続登記の前に、住所変更の登記をして、合計2件の登記が必要になってきます。

単独申請である相続登記の場合は、遺言者の死亡時の住所が登記簿上の住所と違っていても、名義変更の登記は不要ですので、登記は1件で済みます。

この様に、相続と遺贈では手続き上でも違いが表れる結果となります。

遺言書の文言に注意

遺言書を書く際には文言に注意しましょう。

・ある特定の不動産を相続人に譲渡する場合・・・「相続させる」を使う

・ある特定の不動産を相続人以外の人に譲渡する場合・・・「遺贈する」を使う

上記の区分で遺言書の文言を選びましょう。

良くあるのは、相続人ではない長男の妻に遺産を譲渡したい場合に、「相続させる」との文言を使ってしまうことです。

相続人以外の人に相続させることはできませんので、この場合「遺贈する」が正解です。

間違ってしまうと、長男の妻に財産を譲渡することが出来なくなる可能性もありますので、注意が必要です。

遺言書は公正証書遺言で書きましょう‼というのは、上記の様な間違いが発生してしまう可能性が高いからです。

公正証書遺言の場合だと、士業であったり、公証人が関与します。

専門家の目が通れば、遺言者の意図通りの効果が発生しないリスクは、減らすことが可能です。

この様に遺言者の意図を実現するには、法的な知識を元に調査や、内容の吟味が必要になります。

現代がインターネット等の普及により、手軽に情報を入手することは可能ですが、勘違いしてしまうこともあります。

のこされる家族にとっても、大事な遺言書になりますので、慎重を期してご検討下さい。

※相続登記に関しては行政書士である私は受任することはできません。ご依頼・相談がある際は、司法書士の先生をご紹介しますので、気軽にお問合せ下さい。

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